外交官(外務省専門)合格体験記
私の失敗から学んでください
宮本 諒さん
DATA BANK
研修語 | ロシア語 |
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出身校 | 東京外国語大学 大学院総合国際学研究科 (在学中合格) |
合格年度 | 2020年度 |
選択科目 | 憲法 |
- 受験動機
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きっかけは、大学1年生のときに、学部の専攻を考えて、弁護士になる!税理士になる!といった目を輝かせていた同級生等の声をきき、中学生の時にもらうような職業ガイドブックをペラペラめくっていた際に「外交官」というページを見つけたことです。(筆者は学部は外大ではなく、総合大学なので色々な人が同級生にいた。)中学2-3年生の頃から、ロシア・旧ソビエト連邦地域に関心をもっていたため、これを何か活かすことはできないかと思ったところ、外交官という選択肢があるのだなと思いました。ロシアに関する知識などを活かすにはどのような職業があるのかと考えたところ、当時の自分が思いついた職業は、①研究職、②商社、③外交官でした。その中で自分が安定して生活することができるものはどれか、また、自分が職務を全うできるものはどれかと消去法的に考えた結果、残ったものが外交官でした。
- 外国語勉強法
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私は英語以外の言語で受験したため、どのような勉強をしてきたのか共有したいと思います。外務省専門職の外国語試験は、和訳試験と外国語訳試験の2つに分かれます。和訳試験は、2つの文章が出題され、管見によりますと、ロシア語では、テーマ①は、外交、防衛、経済に関するものが中心に出題されます。そのため、私は主にこのテーマに関する語彙力の増強などを図っていました。一方で、テーマ②の方では幅広いテーマから出題され、記憶が正しければ、昨年は露の民族的お祭りについて、今年は、宇宙政策についてが出題されました。そのため、外国語の学習においては、幅広く語彙力をつける必要があります。ただ、なるべく、比重を外交、防衛、経済に焦点を当てたほうが良いです。今年のテーマ①では、軍事に関するものはでないとたかをくくっていたところ、軍事用語での空港という単語などが見受けられ、多くの言葉を学習しておくことの重要性を改めて思い知りました。ちなみに、今年のテーマ①は、記憶がただしければ、キルギスに対するロシアの軍事区画の貸し出しについてだったと思います。
外国語訳は、英語も英語以外の言語も共通の和文が提供されてそれを自分の選択した外国語で翻訳することになります。外国語訳でも文章が2つ提供され、①のテーマは外交、防衛、経済に関するものが多いです、一方、和訳と同様、②からは色んなものがでます。対策としては、もちろん難しい用語を覚えるのも1つの手ではあるとは思いますが、正直辞書なしで完全に翻訳することなんてできっこないです。プロの翻訳者でも難しいと思います。そこで、簡単な言葉に言い換える練習、自分の言葉でどういうふうに表現するのか、そのようなことに取り組むことがいいかな?と思います。
さらに、私の失敗談を1つ皆さんに教えたいと思います。
まず、その前に前提として、外務省専門職試験では教養試験を除き、黒ボールペンで解答しなければなりません。外国語試験では、前述の通り、和訳と外国語訳に分かれており、解答用紙もそれぞれ別の用紙が配布されます。そこで、私の失敗とは、和訳と外国語訳の解答用紙を別にして解答したことです。6行ぐらい外国語訳の用紙に和訳をして、試験監視の人が見回っているときに私のことをずっと見ていた気がしたので、何かしたかな?と思って自分の解答用紙を見たところ、あら仰天、反対でした。その瞬間、どうしようどうしようどうしよう、となり、でもやるしかないと切り替えて、訳した和訳は全て規定の用紙に書きなぐり、外国語訳は、和訳6行埋め尽くされた用紙に、豆粒みたいな字で外国語訳しました。これもまた管見によるとですが、外国語訳の方が一般的に長くなる傾向にあると思うので、このミスは結構痛手で、気合で翻訳しました。みなさんはこのようなミスを犯さないよう、十分気を払ってください。
- 教養試験対策
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数的処理ができない人は、知識をがむしゃらにやりましょう。時事を含めれば知識は13点あります。そのうち、10点とれれば素晴らしいと思います。方法については知識は覚えるしかないので気合でがんばってください。 私は数的処理ができないので、気合で知識を詰め込みました。
- 井能先生
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先生は一見笑わない人なのかとみんな思うようになるかもしれませんが、先生は結構笑います。私の友人には、カウンセリングのときは、先生を一回笑わせることを目標としていると言っている人が2-3人いました。外コミの井能先生の記事は、最初とても元気があったのに、最近はあまり元気がないように見えます。もしかすると、外務省専門職志望者が減ってるのに伴って、先生の元気がなくなってきたのかもしれません。先生を元気づけるためにもみなさん先生を笑わせてください