人物試験対策室

官庁訪問対策(国家 II 種編) 

官庁訪問の概要

 国家 II 種試験においては、「最終合格=採用」ではなく、平成18年度の採用予定者は最終合格者の約6割です。したがって、合格者にとって官庁訪問が非常に重要となります。

官庁訪問とは、国家II種の1次試験合格発表日前後から、受験者が志望官庁に対して採用担当部課を訪問することで、民間で言えば就職活動にあたります。志望官庁の採用状況や業務内容などの情報を調べ、採用に向けての強い意志を持ち、早い時期から積極的に官庁訪問をすることが何よりも大切と言えます。

 

 では、官庁訪問はなぜ必要なのでしょう。それは自分の志望する官庁に採用されるためです。人事院の2次試験に最終合格しても、それは国家公務員として採用されるための資格を得たに過ぎません。人事院が行うのは、この2次試験合格者を成績順に名簿に記載し、各省庁に提示するまでです。

 

 しかし、実際に採用を決定するのは各省庁です。よって、内定を勝ち取るには人事院の合格と、各省庁の内定が必要となります。これは中央省庁を目指す人も地方出先機関を目指す人も同じです。

 

 人事院の2次試験に合格すれば、最終合格発表後に官庁側から採用面接の連絡が来る場合もあります。しかし、その連絡が自分の志望官庁からという保証は全くありません。また、最終合格しても、採用予定のある官庁から採用内定をもらえなければ、それまでの努力は水の泡となってしまいます。自分の志望官庁に採用されるためにも官庁訪問を行い、積極的に自分自身を売り込む必要があります。

 

官庁合同業務説明会について

  この会場で各省庁のパンフレットを入手したり、官庁別の個別相談コーナーで詳しい説明や質疑応答、職員の生の声も聞いたりすることができます。地方では、各省庁のパンフレットは数に限りがあるので、ぜひ参加すべきです。また官庁訪問や業務説明会の予約を受け付けているところが多いので、官庁合同業務説明会へは早い時期に足を運んだ方がよいでしょう。

 

 官庁業務合同説明会に参加した際、講堂で各官庁の説明を聞くよりも、個別相談コーナーを数多く回った方が有益です。特に、官庁合同業務説明会の出欠を面接の選考資料とする官庁もあるので、志望官庁の個別相談コーナーには必ず行くようにしてください。ただし、講堂で各官庁が説明をしている時に(前後15分程度)個別相談コーナーに行くと印象が悪いので注意。また、説明会自体の時間はかなり限られているので、あらかじめ希望官庁の順位を決めて、その順番通りに廻ること。

 

 なお、個別相談コーナーでは、官庁の方1人に対し数名の受験者が話を聞くことになりますが、最後に「何か質問は」と聞かれたら、必ず2~3個の質問をするように心掛けましょう。これによって、自分の顔をその省庁の人事担当者に覚えてもらえることがあり、後々それが有利に働くこともあるからです。

 

情報の集め方、活用法

  官庁訪問において、情報を持つ受験者と持たない受験者との差は大きく、情報不足のために出遅れ、内定をもらうことができない最終合格者も多いです。

 

 情報源としては、各官庁のパンフレット、各官庁の業務説明会、白書、新聞、予備校、友人が挙げられます。人事院に行けば、ほとんどの官庁のパンフレットを手に入れることができ、また、そこに置いていなくても各官庁に行けばその官庁のパンフレットをもらうことができます。また、1次試験後に行われる官庁合同業務説明会でも、多数の官庁のパンフレットを一度に手にすることができます。このパンフレットには、省庁の組織、業務内容、福利厚生など、官庁訪問をする上で必要な情報が掲載されていいますので、各省庁のパンフレットは、1次試験後から1次試験合格発表日前には手に入れておくとよいでしょう。それを元に、事前に省庁研究をして、志望動機を考えることができるからです。

 

 また、最近の新しい情報源としては、各省庁のホームページがあります。これからは、このようにインターネット上で情報公開することがますます増えると予想されるので要注意。例を挙げると、平成14年度の採用試験においては、財務省の出先機関である東京税関や農林水産省が、業務説明会のお知らせをホームページ上に発表していました(東京税関は13年度に引き続き)。これに気付かなかった人は、まさかこのような早い時期に業務説明会が始まるとは思わず、出遅れてしまう結果となったでしょう。

 

 また、国家 II 種試験を受験した人のうち本省庁への採用を希望する人は、1次試験合格前から官庁訪問を行う方がよいでしょう。そのため、HP・電話などでこまめに確認をとっておく必要があります。最近では、1次合格を待たずに業務説明会を実施している官庁が多く、早く行けばそれだけその省庁への熱意をアピールすることにもなるからです。本省庁は人気も高く、合同業務説明会で初めて訪問するのでは一般的に言って遅すぎます。また、地方出先機関を希望する場合は、この合同説明会への参加が訪問の開始となります。

 

 各省庁の業務説明会は、パンフレットに掲載されている情報の他に、各官庁の採用担当者に実際の職場の話を聞くことができるので、志望官庁、志望動機などを考える上で、絶対に参加しなければならないイベントです。また、この説明会に参加しておかないと熱意を疑われることもあるので、できる限り参加しておきましょう。

 

 白書や政府刊行物は、政府刊行物センターや書店の政府刊行物コーナーで手に入れることができ、各官庁がどのような政策に力を入れているのか、また、自分のやりたい仕事を考える上で役立ちます。白書は大きく厚いので、書店の政府刊行物コーナーで、『白書のあらまし』を購入することを勧めます。その時点での各官庁の情報がコンパクトに掲載されています。

新聞は各官庁が取り組んでいる政策を知り、面接対策をする上で国家、地方公務員志望を問わず、日頃から目を通しておく必要があります。志望官庁の関連記事を切り抜いてノートにまとめるなどするとよいでしょう。さらに言えば、受講者同士でネットワークを作ってください。大学を超えた友人は官庁訪問の際に役立つだけではなく、入省後も良き仕事仲間になるでしょう。

 

中央省庁志望者の場合

ポイントは5つ。

  • 1次試験直後の早い時期から志望官庁のパンフレットを入手して情報を集めること。
  • 積極的に志望官庁に足を運ぶこと。自分の顔と名前をその省庁の人事担当に覚えてもらうくらいの意気込みで。
  • 「志望官庁に入ったら何をやりたいのか」「なぜその官庁がいいのか」をはっきり答えられるようにしておくこと。
  • 転勤に対しての考えを明確にしておく。抵抗がある人は必ず矛盾が生じる。
  • 「訪問なくして内定なし」…粘り強く、この精神で臨めば必ず良い結果が出る。

 これらを意識してがんばりましょう。

 

地方出先機関を目指す方へ

ポイントは4つ。
  • なぜその地方を希望するのか、明確に答えられるようにすること。
  • なぜここで働きたいのか、自分が今までやってきたこととどのような関係があるか、きちんと考えをまとめる。
  • 内々定は最終合格後に出す省庁が多い。しかし、業務説明は比較的早い時期から行っているところもあるので、自己PRや質問を兼ねて、志望機関に足を運ぶこと。
  • 地方出先機関だからといってスタートが遅いと、面接の際やはり不利であるので、自分からどんどん足を運ぶこと。職員の方と仲良くなると、本番の面接もリラックスしてできる。

これらを意識してがんばりましょう。

 

スケジュール

国家 II 種1次試験日以降

 

 1次試験終了後は、省庁研究、面接対策に力を入れてください。なぜ、国家公務員になりたいのか。なぜその省庁に入りたいのか。入ってどんな仕事をしたいのか。そして、これらに加えて、学生時代に学んだこと、サークル、アルバイト、ゼミなどのエピソードや自分の長所と短所、卒業論文、趣味・特技、最近関心を持った事柄、自己PRなどをまとめた「官庁訪問ノート」を作成しておきましょう。

一般的に、省庁は1次合格発表日もしくは官庁業務合同説明会以降に官庁訪問を受け付けますが、人気省庁はそれでは遅くなってしまいます。中央省庁の多くは、1次合格発表後から数日で内々定が決まります。これらの省庁を狙う人は、できるだけ早い時期から省庁に顔を売っておく必要があるのです。
手順としては、(1)本年度用のパンフをもらうために官庁を訪問する。(2)1次合格発表前より業務説明を行っている省庁もあるので、業務説明会の有無をインターネットなどで確認し、事前に参加しておく。(3)1次合格発表に官庁訪問(ここでは採用面接としての官庁訪問)の予定をインターネットで確認して、本番の官庁訪問に臨む。といったパターンが望ましいです。また、訪問の際に多くの省庁が「訪問カード」を記入させますが、このときの記入内容がそのまま面接の参考資料にされ、最後の面接までこの訪問カードが使われます。訪問の際には志望動機、自己PR、学生生活などは、最低限考えておきましょう。

 

1次試験合格発表日

 

 平成18年度は、1次試験合格発表日の翌日が官庁合同業務説明会でした。なお、ほとんどの省庁は既に採用面接をしない業務説明会を開催しています。中央省庁を志望する受験者は先手を打って、この業務説明会から官庁訪問を開始した方が無難。また地方出先機関を志望する人も、志望官庁のHPなどで、官庁訪問の予約をしておく必要があります。

 

官庁合同業務説明会

 

 平成18年度は1次試験合格発表日の翌日に官庁合同業務説明会が開催されました。会場では、各省庁の人事担当者が一堂に会して業務説明が行われており、パンフレットも配布されています。なお、パンフレットはかさばるので大きなカバンなどを用意しておくと良いでしょう。また、官庁別業務説明コーナーもあります。こちらは混み合うので、比較的空いている午前中に行っておきましょう。志望官庁が決まっているなら、直接官庁別業務説明コーナーに足を運んだ方がよいです。外局や地方出先機関では、訪問の予約をその場で受け付けるところもありますが、すぐに定員オーバーやキャンセル待ちとなることがあるので早めに足を運ぶ必要があります。

志望官庁が決まっている人は、必要な情報を手に入れたら霞が関へ直行し、官庁訪問を続けましょう。なお、18年度の官庁業務説明会の日時、会場は6/18(日)の1次試験時に案内資料が配付されました。なお、今年の説明会はこの1日限りでした。

 

官庁訪問最盛期

 

 官庁合同業務説明会翌日から、本格的に本省、地方出先機関とも官庁訪問が始まります。官庁訪問は通常、回数を積み重ねる度に面接官の年次が上がっていきますので、毎回同じ人が出てくるようだと見込みは薄いと考え、自分を必要としてくれる他の官庁へ切り替えた方が良いでしょう。もしも「他を回った方がよい」と言われてしまった場合は素直に受け取ること。この場合、2つのニュアンスがあると考えられます。1つは見込みの薄い場合、もう1つは他の官庁も見てまた来てほしい場合です。

しかし、担当者からはっきりとしたサインがない場合は、「また、訪問してもよいでしょうか」と勇気を持って聞くこと。いつまでも拘束されるよりもよっぽどマシです。ここで切られてしまった場合でも「ありがとうございました」の一言を忘れないようにしましょう。
最終選考が近くなると、こちらからの質問より、相手側からの質問が多くなり、あたりも厳しくなってきます。しかし、これは喜ばしいことなのです。質問されることは、(1)志望動機に関すること、(2)学生生活に関すること、の2つが圧倒的に多いです。かなり突っ込まれますが、これは相手側が真剣に採用を考えている証だと思って耐え抜きましょう。「上の人に会ってもらうので待っていて欲しい」といわれ、人事調査官(企画官)の方が出てきたらほぼ内々定に近くなり、「もう他を回らなくていいよ」という言葉が、内々定を告げる言葉となります。
口頭で内々定を告げられた後にも、「本当にうちにくるのか」などの意向確認の電話がかかって来ることもあります。こうした電話は時間的には夜の7時~8時位にかかってきます。いつも不在では印象が悪いし失礼であるので、携帯電話を持っていない人はこの時期の夜は自宅にいるようにし、家の人に協力してもらう他に、留守電のメッセージを丁寧な言葉に吹き替えるなどの配慮をしておきましょう。

 

最終合格発表・採用面接開始

 

 志望官庁から内々定をもらっている人は、人事院面接を経て最終合格後、官庁に最終合格を報告し、採用面接を経て内定の手続きを行うことになります。

また、内々定をもらっていなくても、訪問しなかった官庁から、採用面接を受けるように連絡が来ることもあります。志望官庁から内々定をもらっている人はこれに応じる必要はないですが、内々定をもらっていない人は、連絡をもらった官庁の採用面接に応じ、それ以外の官庁にも自分から採用面接を受け付けてくれるかどうか連絡を取ってみてください。ここまできたら、とにかくスケジュールの許す限り官庁訪問を続けましょう。最終合格さえすれば自分の力を必要としてくれる官庁もあるかもしれません。ただ、内々定が決まるとその場で誓約書を書かせる場合があるので注意が必要です。
なお、省庁から内々定をもらいながら、地方自治体の2次試験突破を目指す人にとって、まだ地方自治体の最終合格が判明しない微妙な段階で、当該省庁から入省意志の確認をされる時があります。ぜいたくな悩みではあるが、ここはできるだけ引き伸ばして自治体の合否が判明した段階で、結論を出すと良いでしょう。
また、努力の甲斐なく採用内々定がもらえなかった人は、地方自治体の最終合格発表がある8月半ばくらいから上記のような内々定辞退者が出て、欠員がある場合に備え、「何かあったらよろしくお願いします」と必ずいくつかの省庁とコネを継続させておくこと。つまり、最後まで諦めない粘り強さが、官庁訪問活動の決め手なのです。


正式内定

 

採用内定決定者は、人事院に採用内定届けを提出し、採用内定をまだもらっていない人は、採用内定になるまで毎月採用希望届を人事院に提出しましょう。

 

 

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